できすぎる上司♂と不器用すぎる部下♀
こうしてベランダからの景色をふたりで見るのが桃は好きだった。

司にすっぽりと包まれて、この世界のどんな場所よりも安心できる。

「おはよう。」
「おはよう。」
挨拶を交わし桃が司の方にくるりと向きを変えてぺったりとくっつく。

「ずっとこうしていられたらいいのにな。」
「うん。」
「桃。」
「ん?」
司は上着のポケットをごそごそといじり何かを出すと桃の前に出した。
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