できすぎる上司♂と不器用すぎる部下♀
「桃。」
まっすぐな視線に桃は逆らえず体の力を抜いた。

「ちゃんと調べよう。」
「いやだ。」
「どうしていやだ?」
「どうしてもいやだ」
司は内心、初めて桃が桃らしさを自分に見せてくれているようで愛しさが込み上げていた。

仕事をしているときの真面目すぎて冷たいくらいで近づきがたく思われるような桃とは全く違う。

自分にしか見せてくれない姿だと司にはわかっている。
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