年下幼なじみにずっと愛されてました
「ただいま。」
「お帰り、疲れたでしょう?お風呂……、莉子ちゃん!?」
「突然すみません。お邪魔しても良いですか…っ!?」
ガバッと勢いよく遥のお母さんのふみさんが私を抱きしめた。
「莉子ちゃん…莉子ちゃん。……莉子ちゃん」
さっきのお母さん以上に抱きしめられ、頭も包み込まれる。
涙声で私の名前を何度も呼ぶふみさんに私もふみさん…と名前を呼ぶ。
「もう莉子が苦しいから。」
遥がふみさんの肩を優しく離す。
ふみさんの気持ちが遥にも伝わっているのか、遥が優しい表情をしている。
「莉子ちゃん……、来てくれてありがとう。ご飯一緒に食べよう?佳奈子ちゃんには言ってあるの?」
「はい。さっき言ってきました。」
両手を握り合いながら話してくれるふみさん
涙を拭って、張り切るように明るくなる。
「よし!いっぱい作るわね!莉子ちゃんお風呂入ってきて良いよ!」
そう言うと腕まくりをしながらキッチンへと入って行った。