年下幼なじみにずっと愛されてました





「ただいま。」

「お帰り、疲れたでしょう?お風呂……、莉子ちゃん!?」

「突然すみません。お邪魔しても良いですか…っ!?」


ガバッと勢いよく遥のお母さんのふみさんが私を抱きしめた。


「莉子ちゃん…莉子ちゃん。……莉子ちゃん」

さっきのお母さん以上に抱きしめられ、頭も包み込まれる。



涙声で私の名前を何度も呼ぶふみさんに私もふみさん…と名前を呼ぶ。






「もう莉子が苦しいから。」

遥がふみさんの肩を優しく離す。
ふみさんの気持ちが遥にも伝わっているのか、遥が優しい表情をしている。




「莉子ちゃん……、来てくれてありがとう。ご飯一緒に食べよう?佳奈子ちゃんには言ってあるの?」


「はい。さっき言ってきました。」



両手を握り合いながら話してくれるふみさん
涙を拭って、張り切るように明るくなる。




「よし!いっぱい作るわね!莉子ちゃんお風呂入ってきて良いよ!」

そう言うと腕まくりをしながらキッチンへと入って行った。



< 111 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop