年下幼なじみにずっと愛されてました





"結婚"というワードに少しびっくりしたけど、断る理由がなかった。



「うん。遥と結婚したい。」




そっとお互いが目を閉じ、唇が合わさる。



すぐに離れた唇は、遥の手が私の首元を掴んだと同時に深く重なった。










ちゅ、ちゅっ、と
しばらく2人の世界にいたけれど、ワンワンッと犬の鳴き声が遠くから聞こえたところでハッとした。


それから手をしっかり絡めて家まで静かに歩き、遥がそのまま私の家へ上がった。

遥の気持ちが言わなくても伝わって、緊張する私を大丈夫だと言うように遥は笑った。



遥と帰って来た私を見てお母さんはびっくりしていて、何事かと慌てていたけど、しっかりと繋がれている手を見て、嬉しそうに笑った後、張り切ってご飯を並べていった。




「俺が卒業したら、莉子と結婚させてください。」



仕事から帰って来たお父さんもお母さんも交際の報告だと思っていたんだろう。
突然の結婚の許しに手が止まっていた。


「お願いします。」


私も頭を下げる。ずっと繋いでる手にぎゅっと力がこもった。




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