年下幼なじみにずっと愛されてました
違うの違う!と言いながら抱きしめる力が強まっていく。
「もう、これは10年拗らせた上に自ら離れるという苦しい思いをした七瀬くんを信頼するしかない!あんな一途な男がその子を困らせることはしないはず!ね!?莉子!」
「えっ!?…何?遥は信頼してるよ?」
「……これはダメかもしれない。」
「結衣?」
「私は莉子と七瀬くんの子どもは楽しみだよ?でもね、アクセル踏むのは結婚してから。ぐんっと加速するのは七瀬くんが就職してから!それが一般的な理想だと思うよ!」
子ども…、子ども!?
「結衣!?子ども!?」
「あれ?欲しくないの?」
「いやっ、欲しくないとかじゃないけど…。付き合ったばっかりだから!」
「でも七瀬くんが卒業したら結婚でしょ?」
「うん。……そっか、遥との子どもが…。」
そんな考えに至らなかった。
ただ遥の隣にずっといれるんだと漠然と幸せを感じていた。
そこに新たに加わる幸せの形
ぼんやりと3人、4人、と1人ずつ増えるのを想像すると泣きそうになる。
結衣はよしよしと頭を撫でてくれる。
「別に悪いことじゃないけどね。もしも今、2人ともバスケ頑張ってる時に子どもができたら大変だよ。だから学生生活を恋人同士で楽しんでたら莉子の子どもになりたい子がたくさん来るよ。」