年下幼なじみにずっと愛されてました
おまけ






ぷつっと切られたように眠りについた莉子


涙の跡を拭って、髪も整える。
投げ出された細くて白い腕も布団の中に入れる。

その時も傷跡に目がいって、苦しくなるが、逆に莉子が悲しむから何とも思わないようにしてる。


……でも、それでも、好きな子に消えない傷を残してしまった。

この事実は莉子に見えないようにとっておく必要があると思う。


申し訳ないから、責任を取る。とかじゃない。
傷を残してしまったことによって、俺の中で"莉子を守る"という本能がより強まった。という方が正しい気がする。




そして、たった今、その本能がまた1段階増した。

半年我慢した。10年も我慢したから多少は大丈夫だと思ってた気持ちは1ヶ月も経たないうちに消え去った。


やっと男女関係に持ち込めたと、その高揚した気持ちが落ち着いたのは1週間

そこからボディタッチを増やし、軽いキスをする。


それだけで何度もいけるくらい幸せだった。



人ってこんな風に欲が増していくんだと自分をもはや客観的に見ていた。



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