年下幼なじみにずっと愛されてました
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部活のなかったその日、俺は友達とゲーセンに寄って7時頃家に着いた。
隣の家のあの部屋はまだ明かりがついてなかった。
あの先輩と遊んでるのか。と思いながら、リビングに行き、テレビを見る。
ピンポンピンポンピンポン
『はーい!』
鳴り続けるチャイムに母親が慌てて玄関に向かう。
『えっ!?莉子ちゃんが!?』
莉子?
『佳奈子(かなこ)ちゃん!』
莉子の名前と騒がしい玄関
『遥!!』
只事じゃないと玄関に走って行くと、莉子のお母さんが泣き崩れていた。
『タクシー呼んで!』
状況が理解できないまま言われた通りタクシーを呼ぶ。
『佳奈子ちゃん!大丈夫、私も行くから!』
『ふみちゃん…っ、』
『遥!財布と携帯持って来て!あと、お水!』
何も知らないのに、心臓が嫌な音を立てている。
母親の財布と携帯を持ち、コップを佳奈子さんに手渡せば、佳奈子さんは俺の手ごと掴んで、涙を流しながら言った。
『っ遥くん、どうしよう!莉子が!!』
『莉子に何かあったんですか!?』
『部室で、倒れてたって。…っ肘から血を流してるって。』