復縁する可能性ゼロ%



「マンションの場所説明して」
とコソッと尋ねた。


そうか。。。
日菜子はうちのマンション知らないんだ。


携帯のアプリを出して
住所を打った。


付き合ってると言う設定なのに
彼のマンションを知らないなんて
ありえないことだから。


うん?知らないことないよな?
一度泊めてやったのに
覚えてないのか。


専務はマンションのオレの部屋の
入り口まで肩を貸してくれ
「明日病院に診せた方がいいと思うよ」
と日菜子に言っていた。


部屋に入ったオレは
カバンをリビングに投げると
やっと我が家にたどり着いた!と
安心してソファーに倒れ込んだ。


「ねっ!
着替えてベットで寝たほうがいいよ
パジャマはどこ?」


もういいからほっといてくれ
「お前も帰れ」
と強く言うが
「学習能力無いわね!
何度言わせるの?
こんな高熱の病人を放置できません」
と とにかくうるさい。


「お前 付き合っても無い男の部屋に
よく居れるもんだよな」


「病人は別」


「病気の男にはいつもそんなに
親切にしてんのか?」


嫌なことばかり言うのに全く堪えない。


「襲うぞ?」


「はいはい
そんな体力無いくせに
好き勝手に言ってていいよ」


バカにしてるのか?


「バーカ
そっち系の体力はあるよ」


「別に襲われたって減るもんじゃ無いし」


減るもんじゃないって。。。
そんなことを言う性格じゃないくせに。


「お前なぁ・・・
そんなこと軽々と言うもんじゃ無いぞ」


「うるさい!
黙ってさっさと着替えて」


ああ言えばこう言う
日菜子は強い。


「わかったから
もっと声のトーンを落としてくれ
頭に響く」
そう言って黙らすしかない。




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