復縁する可能性ゼロ%


「どうせお前は
『薬飲んだ?』『着替えた?』
ってうるさく電話してくるだろ
それがウザいから薬飲むのを
確認して帰ってくれ」


こんなこと言いたいわけじゃないのに
何故こうなる?


「わかった電話とかしない
じゃあ帰るね」


「おい!待て」


ごめん
ありがとうと素直に言えないくせに
足は日菜子を追っていた。


ーーーガチャーーー


玄関のドアが誰かによって開けられた。


「あ。。。」


絵美さん
元ここの住人だ。


「あら?もぉ〜颯斗ってば
私が留守の間に女を連れ込んで
何してたわけ?」


オレに彼女が居ないのを
知ってるからこそワザと言う。


どうせナンパした女だと
思っているのだろう。


オレはそう言うタイプじゃないのに
絵美さんと流星さんは
勝手にオレを遊び人だと思い込んでいる。


絵美さんはオレのいとこ
この度長く付き合った彼氏
田中流星さんと結婚して
このアパートを引き払うと言う時
日本に帰ることになったオレが
物件を探していると知り
名義変更だけして住む?と
声をかけてくれたのだ。


ただ時々喧嘩をしたりすると
ふとやってきては寝泊りするのがネック。


「会社の人だよ
ちょい熱が出て・・・」


会社の人だと強調した。


「あっ!ごめんなさーい
会社の方?
わざわざありがとうごさいます」


超スマイルで日菜子に挨拶をする絵美さん。


「課長お大事に」


日菜子は誤解してるよな
そんな顔をしていた。


慌ててる様子だったものな。。。


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