復縁する可能性ゼロ%
「坂倉って下の名前なんだっけ?」
「今更ですか?もう何年も
一緒に働いてるのにぃ」
「嘘嘘知ってるよ
気に入ってる女の名前ぐらい知ってなきゃ」
【気に入ってる女】とか
恥ずかしい発言も
グイグイといく京田さん。
わざとだと分かっていても
キュンとしてしまう。
「今日はさ
日菜子って呼んで良い?
もしくはヒナ?」
「え。。。」
改めて言われて少し動揺
ヒナと呼ぶのは颯斗だけだったから。
「あっ!日菜子も将志と呼んで良いから」
「京田さんって将志って言うんですか?」
「ほらほら興味のなさ。。。」
「ごめんなさい
興味ないとかそんなんじゃなくて・・・」
「あはは いいよいいよ
今から色々知ってもらえれば
なっ?ヒナ」
ヒナ。。。
やはりその呼び方はちょっと。。。
すると颯斗が店員を呼ぶブザーを
鳴らした。
「飲み物追加するけど
何か飲む?」
「あれ?課長
ペース早いですねぇ
さっきのもう飲んじゃったんですか?」
「君らが来てからはまだ頼んでないけど?
まだ2杯目だし」
「じゃあ あたし生を追加!
あんたらは?」
「あっ!オレは梅酒ロック
ヒナは何にする?」
ドリンクメニューを見ながら
選んでいると視線が痛い。
きっと颯斗が【酒類は頼むなよ!】
と言ってるようで。。。
「ノンアルのシンデレラ!」
あえてそこは反せず
オレンジレモンパイナップルの
柑橘類を合わせた飲み物にした。
「それって美味しいの?
飲ませてよ」
「あっ!いいよ
でも甘酸っぱいから好まないかも・・」
と話してる途中で京田さんが
あたしの届いてまだ
一口しか飲んでいない飲み物を飲んだ。
「一応、ストローでは飲んでないからね
間接キスになっちゃうから
あはは中学生か」と笑う。
「ちょい眠くなった
肩かして」とあたしの肩に自分の頭を
チョコンと乗せたりする。