復縁する可能性ゼロ%
それからは普通に話だが
ただ 私に対しての颯斗の態度は
少し冷たいように感じられた。
時々みんなで集まろうよ!
と次に会う約束もした。
その時私の携帯が鳴りはじめ
「近くに居るから
終わってたら迎えに行こうか?」
と当時付き合ってた
彼氏からの電話だった。
「ごめん 彼が来るから」
「え?日菜子の彼氏が来るの?
見たい見たい!」
「どんな人?見てみたい」
仲間の盛り上がりに
「挨拶程度ならね」と安易に
みんなと彼を合わせることにした。
みんな挨拶を交わすと会場へと
去っていくのに 最後に残ったのが
颯斗だった。
「彼氏さん?
大変でしょう?
こいつ男好きでさぁ
あっちこっちに手を出すし
現に同窓会でも声をかけまくってた」
とか 嘘ばかり並べたのだ。
彼は初めは颯斗の言うことを
信用してはいなかったが
「こいつとオレ身体の関係だし」と
いかにも今そんな関係だと
言い張り 極め付け最後には
「こいつの右胸にホクロがあるだろ?」
といい 実際に私はそこに
ホクロがあるから彼は信用したのだ。
「そんな女だと思わなかった
がっかりだ」と私を置き去りにして
帰っていった。
つまり嘘を並べ その嘘がきっかけで
別れてしまったのだった。
何度も「違うから」
「あいつ酔っ払ってたから
有る事無い事言っただけで」
と説明しても
「ホクロの位置を知ってると言うことは
そんな関係だと言うことだろう
それに冷めた気持ちはもう元には
戻らないから」と冷たく返された。
電話番号は昔のままだと
同窓会で聞いていたから
私はすぐに颯斗に電話して
「どうしてくれるのよ!」と
苦情の電話を掛けまくった。
「事実を伝えただけで何が悪い」
「事実?何が事実なのよ!
全部嘘じゃない」
「ホクロは事実だろ」
「それは・・・
それ以外は嘘でしょ!」
「知らねーよ」
「最低!
あんたなんか大っ嫌い!
クタバレ!二度とあたしの前に
現れんな!」
暴言を吐いて電話を切った。
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