復縁する可能性ゼロ%
ちゃんと無事に帰れたのだろうか
いろいろありすぎて眠れなかった。
一度家に帰り着替えを
済ませて会社に向かった。
「あっ!課長おはようごさいまーす」
甲高い石本さんの声は
二日酔いのオレには堪える。
「昨夜は迷惑かけて悪かった」
「いいんですよぉ〜別にぃ
あれ?坂倉は?」
「まだ来てないの?」
「まだってぇ〜一緒だったくせに」
「そのことだけど
なんであいつを居させたんだ?
オレ1人放置してくれてよかったのに」
「いいえ!もし課長に何かあったら
大変ですから
見張り番ですよ」
「全く!!!余計なお世話」
「え?何度も言いますけど
坂倉は?」
「夜中に帰ったけど?」
「帰った?
帰らせた?信じられない!
治安悪いのによくも帰らせましたよね?」
「あいつは言い出すときかないから」
「喧嘩しました?」
「いや。。。」
「何かあったのかな?
朝から電話しても出ないし
ラインも既読付かないし
まさかの?誘拐?」
「大袈裟」と笑ってみせるが
オレも電話しても出ないし
ラインも既読がついてない
少し焦る自分がいる。
何かあったのか?
「もし何かあったら
課長の責任ですかね!」
「オレの責任?」
「そうですよ!
普通帰らせます?」
オレはそれから
何回も電話をかけてみたが
通じない。
しばらくして
石本さんの内線に日菜子からの
電話がきたようだ。
課長!!!坂倉からです!
と自分の携帯をオレに手渡した。
「もしもし坂倉?」
「無断欠席すみません」
「社会人として在るまじき行為だ!
イテっ!!!石本・・・さん」
日菜子の声を聞いてますます
ムカつくオレに石本さんが
持ってた書類で頭を叩いた。
「坂倉を叱る前に坂倉に謝ってください
夜中まで課長の面倒を見せられて
その挙げ句自宅に帰って
寝過ごすのは悪いけど
半分は仕方ないんじゃないんですか?」
「すまなかった」
「こっちこそすみませんでした
明日はちゃんと出勤しますので」
と謝り日菜子は電話を切った。