復縁する可能性ゼロ%


無事だったことに安心
やれやれと声に出してはないが
そんな態度で席についた。


「無事で何よりですね」
石本も安堵の表情。


「ああ」


「さっきはすみません
頭なんか叩いちゃって」


「そうだよ いきなりゴツって!
反省文かかせるよ?」


「ふふっ
反省文ですか?
それなら課長もです」


「どうしてオレが?」


「色々と」と
石本と京田さんが意味ありげに笑う。


「あのぉ〜
ぶっちゃけて聞いちゃっていいです?」


横にいた京田さんがオレに尋ねた。


「何を?」


「怒んないでくださいよ?」


「怒るなってそれは
時と場合によるけど?」


「あっ!その前に!坂倉が言ってる
【課長には彼女がいる説】は
本当の話ですか?」


「なんだよーその彼女がいる説って」


「坂倉が鉢合わせたとか言ってたから」


「あ〜あれね 無関係
いとこだから」


「い・いとこ?
いとこが訪ねてくる?合鍵渡してる関係?
いとこと言うなの彼女?」


「君たちさー
どうしてそんな考え方になるの?」


「一般的に考えてそーかな?って」


「いとこ!話せば長くなるけど
いとこが結婚するから手放す物件を
譲り受けただけ」


「そうなんですかぁ」


「で?ぶっちゃけて聞く話題は?」


「いきなりですけど
課長って坂倉のこと好きでしょ?」
その手の質問だとは思わなかったから
一瞬ドキッとした。


「は?」


「もしくは気になる存在?」


オレが日菜子のことを好き?
はぁ?


「それは・・・ないなぁ」
と言いつつも それはない!と
強くはっきり言えないオレがいる。


「なくはないですよね?」
京田さんはかなりのしつこさ。


「ただの同級生だ」


「それだけですか?
どう見てもそれだけの感情だとは
思えないんですけど?」
石本までが参戦。


「君らしつこいよ?」


「好きなのに気づいてないんですか?
それか好きだけど
その感情を押し殺そうとしてるんですか?」


好きだけどその感情を押し殺そうとしてる?
なわけないよな・・・。


「あのさっ!オレと坂倉は
一度終わってんの!
だから復活とかあり得ないんだよ」


「え???どういうこと?」
「え?過去に坂倉と付き合ってたってこと?」


ついつい2人に
「好きなのか」と責められて
余計な発言をしてしまった。


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