復縁する可能性ゼロ%


「先輩お久しぶりです」
と声をかけると
「え???あーあ颯斗?
なんでお前がここに?」
と不思議そうだった。


「見てわかるように仕事中です」


「ここで働いてんだぁ
ってか後藤?建設?まさかのお前んち?」


「そうです
ぜひぜひうちでお願いします!」


「サービスするならな」


将也さんは子供の誕生を機に新居を
新築する予定であちこちを見て回ってるとのこと。


「お茶でもどうぞ」と
私がお茶を出すと将也さんが顔を見て
「え???
日菜子ちゃん?」とやっと気がついた。


「はい」


「え?なんで?2人が?
はぁ?まさかのまさか?」


「まさかって?」


「結婚した?」


私は名札を指差し
「してませんよ ほら!坂倉のままです」


「あっほんとだ」


奥さんが「誰なの?」と聞いたので将也さんは
「高校の後輩とその時のこいつの彼女」
と説明し自分の元カノだとは紹介しなかった。


ここでもカウントされない私の過去の恋。


仕方ないかぁ
身重の奥さんに
余計な考え事をさせたくないものね。


「長いお付き合いなんですね」


いえ。。。別れてもう長いんですけど
そのあとあなたのご主人と
少しだけお付き合いをしました。


「そーかぁ
安心したよー」


「安心ですか?」


「あのーオレたち ただの仕事仲間で
想像されてるような仲じゃないんですけど」


「そうなん?」


「あの時別れてから一切そんな関係じゃないし」
とまでご丁寧に付け足された。


そういうと将也さんは
「颯斗ちょっとこい」と
颯斗と建物の外へ出た。



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