復縁する可能性ゼロ%


外では京田さんが車を
横付けにして待っていた。


「お待たせしました」


「ああ 全然いいよ
今来たところだから・・・
ってかちょっと」と手招きをして
顔が接近。


「課長連れてきてどーすんの?
歓迎会の下見なのに」
と 京田さんは耳元で小声で言った。


「連れてきたんじゃなくて
課長も帰るところなんじゃない?」
と言っていると
「おいおい 会社の前で
チュッしてんの?」
と颯斗は大声で言った。


瞬間私たちは離れた。


そういう風に見える?


「してませんけど!!!」


「あっそう?ごめんごめん
で?2人してどこ行くの?
こっちもちょうど帰るところなんだよね
乗せてってよ」


「課長はちょっと・・・」
と 京田さんが言いにくそうに呟いた。


「あっそう 来るなってことね
これを届けにきてやったのにさ
追ってこないでよ!なんて
あしらわれて先が思いやられるわ」


颯斗が手に持っていたのは
私の携帯だった。


そうだ!京田さんから掛かってきて
話をして置いたままにしてたんだ。


「あ。。。ありがとう」


「だけ?」


「ありがとうで十分だと思うけど?」


「追ってくるな!だとか
ストーカ呼ばわりしたことに対しての
謝罪はないの?」


めんどくさい!
こんな人とこの先 大丈夫なのだろうか
不安ばかりが募る。


「すみませんでした」


だいたい 振った相手に
こんなに冷たくする?
ああ・・・するか・・・
何か理由で別れを切り出したほどだから。


恨み?


うーん わからない
颯斗のやりたいことが全然わからない。


「じゃあ 課長お疲れ様でした
また明日 坂倉乗って」
京田さんは私が乗るとすぐに
走り出し下見のお店へ
向かったのだった。



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