復縁する可能性ゼロ%


前のように
「何を食いたい?」なんて
聞くこともなく辿り着いたのは
ラーメン店だった。


ちょうど私も食べたいと思っていた
疲れた時にはこれが一番。


「ふふっ 
ラーメン?」


「何笑ってんだよぉ〜
こんな安い物しか食べさせないのか?って?
嫌だった?
嫌だと言われても変える気ないけどね
無性に食べたくてさ」


早口で喋り続ける颯斗。


「ううん反対!
あたしも食べたいと思ってた」


「えっ!初めて気があったんじゃない?」



「そうかな?」


私はあっさり柚塩ラーメン
颯斗はこってり塩ラーメン
お互い選んだのも塩系のラーメンだった。


他愛もない話をしながら
ラーメンをすすっていると
石本さんから電話がかかって来た。



「石本さんだ
なんだろ?出ていい?」


「別にオレに了解取らなくても出れば?」


「あ。。。だよねー」


「もしもし」


「あっ!坂倉 今いい?」


「いいですけど
石本さん旅行どうでした?」


「先にそれを言わせる?
ふふっ。。。さ・い・こ・う!
また写真見せるけど
露天風呂入っていいもの食べて
日頃の疲れなんか飛んでいっちゃうわよ
あ〜ごめんね 土日返上で働いてるのに」


「そうですよぉ〜
あたしなんて足がパンパンなんですからぁ」


「そんな頑張ってる坂倉に朗報!
うちの彼があんたにどう?って言う人が
居るんだけどね
急で悪いんだけど明日空いてる?
ってか空けて!」


ちらっと無意識に颯斗の方を見た
颯斗は目の前の自分の炒飯を食べていた。


私の事なんか興味なしだよね
そうだよ何もかも興味なし!


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