復縁する可能性ゼロ%


「オレはその当時先輩の言葉で
日菜子に裏切られたと思い込んで
日菜子のことを信じれなった」


「あたしの言うことより
将也さんのことを信じた
言い換えれば颯斗は
あたしに対する気持ちって
その程度だったってことよね
信じてもらてないってことはそうだよね?」


「まだガキだったんだ
写真見せられて自慢の彼女だと言われて
それが日菜子だったから
奈落の底に突き落とされた感じで」


「あたしが颯斗とのエッチを
人にベラベラ喋ると思う?
信じらんない!
しかもさ まだ子供だったくせに
颯斗が下手だ?何も感じない?
将也さんは優しくて上手で?
気持ち良くて?そんなこと言う思う?
何だか腹が立って仕方ないんだけど!」


「今冷静になって思えばそうなんだよね
日菜子が言うわけないよな」


「でも将也さんも今更だよね
もう言わないでいいのに
何年前の話だと思ってんだろ」


「だけど オレとしては
先輩に会えて良かったと思ってる
真実がわかったから」


「わかったとしても
何も変わらなくない?
あっ!でも
颯斗が今後
あたしに対して敵意を持って
指図しなくなるだけでしょ
それは感謝だよね
仕事がやりやすくなるもの」


「それはごめん
本当にごめん」


「もういいよ
謝らなくても」


颯斗が急に小さく見える
私の大好きな颯斗はこんな颯斗じゃない!


「そんな颯斗は変だよ」


「変?」


「颯斗はデンっ!と仁王立ちするくらい
どっしりと構えてなきゃ
そんな風船がしぼんだようなのは
颯斗じゃないよ!」


「なんなんそれ」
颯斗はやっと笑った。


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