復縁する可能性ゼロ%


最近では勝手に入れられ
その時その曲の気分でなくても
歌わされる
今日もそう。


「やっぱり上手いわ!
お前 一度テレビに出たら?」


「主任!予選で落とされますよ」


「それはないよ
きっとチャンピオンになれるよ」


「誉めていただいて
ありがとうございます」


「どう?課長
坂倉の歌初めて聞いた印象は?」


初めてではない
高校の時 カラオケによく行ったから。


「普通に上手いと思うよ」


え?颯斗が私を誉めた?
言い方は冷めた言い方だけど
私を誉めた
これには少しびっくり。


「は・課長も・・・ありがとう」


颯斗と言いそうになり
慌てて【課長】と訂正。


「課長 聞き惚れてたよね
ビクともせず じっと坂倉を
見てましたもん
恋心湧きましたか?」


京田さんが余計なことをいう
颯斗にはそんな冗談通じないから。


「別に」


ほらほら シラけてるし。


「オレはキュンと来ますよ
課長はまだ坂倉の良さを知りませんね?」


「坂倉の良さって?」


「中学の同級生らしいですけど
その頃ってまだ子供ですもんね
大人の坂倉の良さを知ってないですよね」


京田さんの挑発的な言葉に
「と言うことは?
京田さんは大人の坂倉を
知ってるってこと?
2人はそんな関係なわけ?
はぁはぁ 社内恋愛中ってわけね」


そっちに話を持っていく!!!
そうして今度は京田さんと
引き裂こうと?


ふふっ
引き裂けないしね!
だって私たち付き合ってないもの。


「坂倉とはそんな関係じゃない」
キッパリと否定した京田さんに
「別に隠さなくてもいいよ
それこそ公表した方が良くない?
待ちきれずに会社の前で
あれするぐらいだから」
と颯斗が言う。


この前のことか!
キスしていたと誤解しまたままの。


「あれ?あれってどういうこと?」


「あれと言えばあれ!
ここで言っていいわけ?」


「何が言いたい!!!」


少し京田さんが詰め寄る感じとなった
もちろん京田さんは年上だし
カッ!となったのだろう。


「おいおいこらこら
冗談言い合ってると それが本気になって
喧嘩になっちゃうから
その辺でやめろよ」と
主任が2人を止めた。





< 26 / 187 >

この作品をシェア

pagetop