復縁する可能性ゼロ%


爆睡で起きない私を
「どうする?」と言うことになって
誰も手をあげる人が居なかったから
仕方なく颯斗が
「実家を知ってるから
連れて行きますよ」と言ったという。


「ごめん 迷惑かけて」


「本当にそう思ってないだろ!」


「思ってるよ 思ってるから
謝ってんじゃん」


「お前 月曜日にみんなに聞かれたら
実家に連れて帰ってもらったと
言えよ! ここへ泊まっただの
口が裂けても言うなよ!
奴らはそう言う話好きだからな
お前がここに泊まったと知ったら
有る事無い事言われそうで
迷惑だから」


迷惑だったのなら
本当に実家に
運んでくれたらよかったのに。


寝てしまった私が悪いのに
そんな言い方されて逆ギレしそうになる。


ここで言い返したら
ダメだ 喧嘩になるだけ
グッと我慢。


「わかった」


「お前さ 飲み会したら
いつもこんなになるわけ?
送り狼してもらうの期待して
酔っ払うわけ?」


「違う!!!
あたし そんな女じゃない!」


「どうか知らないけど」


ついに私はキレた。


「知らないけど?
知らないんだったら想像で言葉を
発しないで!
あたし 颯斗になにかした?」


「記憶にねーの?」


「無いから聞いてんでしょ!!!」


「自分で思い出すまで
苦しめばいい」


相当ひどい事をしたのだと思うが
振り返ってみても
全く自分の記憶にない。


「苦しむ?それって
颯斗があたしに今から苦しませることを
するってこと?」


「どうかな?
オレって結構 根に持つタイプだからね」


「根に持つって・・・
教えてよ 何をしたか!
ちゃんと謝りたいし」


「本当なら顔も見たくない
声も聞きたくないっていうのが本音」


「そんなに?
だったらあたしが会社を
辞めるしかないじゃん
顔も見たくない
声も聞きたくないって言えば」


「そこまでオレが言う権利はない」


じゃあどうしろ!って言うのよ!!!




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