復縁する可能性ゼロ%


「あの子生意気なんだけど
なんとかしろよ」


飲み物を取りに来た颯斗は
すれ違い間際にそう言った。


「あたしに言われましても」


「そもそもお前が声をかけたんだろ
手に負えなくなって
こっちに回しやがって!」


紗理奈ちゃんの方を見ると
横にお母さんらしき人物が来た。


紗理奈ちゃんはテキストを鞄にしまって
「ママ」と母親の元へと
行ってしまった。


「お役目終了ってところね
良かったじゃん」


「お前なぁ。。。」


「あっ!横田さんたちの元に
戻ってあげてお待ちのようだから」


痛い目線を感じる。


「お前に指図される覚えはない」


「そうだね
ごめん」ここは素直に謝ると
颯斗は消えていった。


はぁ。。。。。
言い合ってるうちに那月は
他の人と話してるし
出るのはため息ばかり。


「坂倉!肉食うか?」


京田さんが焼けた肉を
トングで摘まみ持ってきた。


「ありがとうございます」


「お互い1人同士仲良くしようや」


「ですね
何だか取り残された気分ですよ」


そこからは楽しく京田さんと
お肉を食べたりしていた。


もう直ぐ終わりの時間という時
トイレに向かった私はまた
横田さんたちに捕まってしまった。


「八方美人さん!
あっちもこっちにもいい顔して
大変ですねぇー」
思いっきり嫌味を並べられる。


反抗しても輪をかけて言われるのは
わかっている。


自分はそんな経験はあまりないが
テレビや漫画の世界ではよくある事。


意地悪軍団のあるあるだ。


「ブスなくせして
自分はモテてます?って
勘違いしないでよね!ブス!」
身体で跳ね飛ばされそうになった。


男性社員と話をしてもいけないわけ?
もー!!これもどれも
颯斗のせいだ
颯斗が現れるから
颯斗が私に仕返ししようとするから
全部ぜーんぶ颯斗のせい
気持ちの持って行き場のない私は
颯斗のせいにして
気分を落ち着かせようとしている。








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