復縁する可能性ゼロ%
そんな気持ちに輪をかけたのは
颯斗だった。
「後藤課長が探してたよ」
柴田さんに言われ颯斗の元に。
「探してたって?」
「ちょっと来い!」
いきなり「来い!」とだけ言われて
会場である屋上から
会社の中へ。
「どこ行くの?」
「今から起きる事に
お前は笑顔で『うん』とか
『はい』とか言うだけでいい
あとは何も発するな!」
「何事?」
「後で説明する」
「後って・・・
『うん』『はい』より
違うことを言ったら?」
「即クビ」
「はぁ?
それって人に物事を頼む態度?
状況次第には約束できないから」
何も知らされず
そんなことを頼まれた私は
強気に出る。
「説明してる時間ないんだ
早くしろ」
と第一会議室へ追いやられた。
「え?私襲われちゃう?」
半分冗談で言ったのに
「そんなに襲われたいくらい
男に飢えてんの?
冴えない女」とバカにする。
「そんなこと言っていいの?
何が起こるのか知らないけど
約束しないから」
「約束破ったら明日からの
お前の籍はないと思え!」
「それが人に頼み事する態度?
マジでムカつく」
「どうもどうもすみません坂倉様
先ほどまでの暴言お許しください」
「それもムカつく!」
ーーートントンーーー
会議室を叩く音が聞こえた。
「誰か来たよ?
机の下にでも隠れてようか?
変な勘違いされたら困るでしょ」
困るのは私
ここに颯斗と居たなんて知れ渡ったら
また標的の的になる。
「アホか!」
「でも。。。お互い困るくない?」
「もうここから黙ってろ」
颯斗はやけに
落ち着いている。
それはこれから先起きることを
知ってたからなのだ。