復縁する可能性ゼロ%


しばらくすると颯斗も戻ってきた
少し時間を開けたのは
一緒に戻るとみんなに注目されるから
私に気を使ってくれたのか?
と思っていたがそんな事は
甘い考えだった。


「課長!どこ行ってたんですか?」
主任に聞かれると
「うん。。。ちょっと」と
言いにくそうに答えた。


「坂倉もいないから
2人して消えたと噂してたんですよ」


「そう?
実は坂倉に呼び出されてね
愛の告白を受けてた」


「え?本当に?
それでオッケーしたんです?」


「もちろん!!!」


その瞬間その辺にいた人は
私に注目した。


「もちろん?」


「お・こ・と・わ・り!
お断り」滝川クリステルの口調で
笑いをとる。


「ちょっと!!!違うでしょ」


私は持っていたバックを
落とした。


「動揺してる!」
周りは私にそう言った。


「違うから!」
もう。。。泣いちゃいたい。。。


「ごめんごめん
全部嘘!みんなそんなのを
期待してると思って言ってみた」


「なんだぁ」


「坂倉も居なかったの?
お前はどこに行ってたんだ?」
そう尋ねるか?
言ってやろうか?
さっきの一部始終を!


呼び出されて専務の前で嘘をつかされ
なんて言ったらみんなどう思うのだろうか。


「うん?そう言えば
課長は坂倉を探してなかったっけ?
だから坂倉に課長が探してるよって
声をかけたんだけど
それから2人がいないと思うけど?」
と話がいい方向に進んでいるのに
柴田さんが余計な口出しして
また方向がズレてくる。


「課長が探す?
と言う事は課長が坂倉に告白?」
ほらほら変な風になってるから!


「それは単なる偶然
山口課長の娘のことで
呼んだだけ」みんなは颯斗が
紗理奈ちゃんに英語を
教えてたのを見てるから
それはすんなり信じた。



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