復縁する可能性ゼロ%


会社の近くのカフェで
時間を潰すことにしたが
カフェラテをたったの一杯で
2時間近くもも居座るなんて
さすがの私でも出来ない。


迷惑かけない程度に時間を潰し
ショッピングセンターへと向かった。


「あら?坂倉さんもお買い物?」


一番会いたくない人に声をかけられた
それは横田さんだ。


横田さんは友人との待ち合わせらしく
ご丁寧に私に説明をする。


「さっきはごめんなさいね
頬に跡が残ってなくて安心したわ
ちょっと力が入り過ぎちゃって!
あたしってカッとなったら
後先考えないのが短所なの」


だから?怒らせるなって
念を押してるわけ?


後は残ってないけど
まだ違和感がある。


「じゃあね お疲れ様ぁー」
友人が到着したと言う電話が
掛かってきたのでさっさと
私の目の前から居なくなった。


さて!
私はウインドーショッピングでもするか!
とお気に入りのお店へと入ったその時
「お前どこにいる?」
まだ約束の時間が来てないのに
颯斗からそんな電話がかかってきた。


「時間潰しにショッピングモールにいるよ」


「あっ!あそこかぁ!
今から行くから
分かりやすいところで待ってろ」


「わかりやすいところってどこよ!」


「サービスカウンターあたり?」


それって?ここへ来るってこと?


「まだ時間じゃないよね?」


「うん ちょっと用があって」


颯斗は須藤専務への手土産を
この場所で買うと言うのだ。


横田さんがまだこのショッピングモールに
いるかも知れないから見られるとヤバい。


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