復縁する可能性ゼロ%



「あ〜あ なんだか疲れちゃった!
本日の私の役目は終了!
家に帰るの送ってよね」


「はぁ?なんでオレが?」


普通は大役を頼んだんだから
何かしらお返しをするでしょ
なのに「なんで?」って!


「もういいわ
次はないからね」


呆れたやつ!
利用するだけ利用して
役目終わるとお役目ごめんってことか!


「送るわ」仕方なしに
しかもめんどくさそうに言う颯斗。


あっ!!!そうだった!
京田さんたち飲み会してるって
言っていたのを思い出した。


「気分直しにみんなに合流するから
やっぱいい」


「乗れ!」


「うん?
みんなのところまで送ってくれるの?」


「黙って乗れ!」


「その自分勝手な態度に
すごく腹が立つんだけど!
迷惑そうにしたり怒ったり・・・
なんなのよぉ・・・
嫌々感半端ない態度で
運転されても困るからいい」


「いいから乗れ!って言ったら乗れ!」


颯斗のあまりの剣幕に
私は素直に車に乗ることにした。


もちろん無言で走り出す。


「どの店が分かってるの?」
行き先も告げてないのに
ただただ走り出すから不安になった。


「選択肢を与える
①このまま家に送る
②みんなのところに2人で参加」


②番はダメ!
仕事後に会ってたなんて
みんなに知れたら。。。


①しかないじゃん!


「②はないじゃん・・・」
呟く私に
「お前って気にしすぎじゃねぇ?
周りはオレとお前の関係性を
そんな風に深く思ったりしないよ?
しかもマジでそんな関係なわけじゃないし
気にする様なこと?
それこそおかしい話じゃないのか?」


冷めた口調で言われた
確かにそれもそうだけど。


「うん?それとも
そんな関係になりたいって願望ある?」


「はい?そんな気は
サラサラございませんっ!
①でお願いします」


帰ることを選択したのだった。




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