復縁する可能性ゼロ%


颯斗は社長の言いなりに
なってしまったのだとわかった。


きっとそうするしか
この社長の怒りを抑えることが
出来ないったのかもしれない。


「これからも末長く宜しく頼むよ!」


「はい こちらこそ
宜しくお願いします」
と山本木材店を後にした。


颯斗に助けられたのだ
颯斗が小学校の仕事を
こっちに回してくれたから。。。


会社へ出勤すると
みんなが「どうだった?」と聞いてきた。


「なんとか大丈夫でした
予定通り長島邸は
松本木材店さんで行われます」


「向こうは?」


「なんとか大丈夫です」


なんて話せばいいのか
戸惑っていると颯斗がどこからか
課に帰ってきた。


「おう!帰ったのか」


私はすぐに颯斗のそばに駆け寄った。


「はい。。。
ありがとうございました」


「うん?なにが?」


「藤中小学校の件」


「ああ あれね!
松本木材店は藤中小学校のことまで
手が回らないかと思ってね
そんな大きな仕事ではないし
まだ松本に依頼をかけてなかったから
それを回しただけで
山本木材店の社長のご機嫌が
良くなるなら丸く治るだろ?
どちらとも取引やめる!って言われたら
大きな損害になるからな」


「ありがとう
助かりました」


「貸しだからな」
ニヤリと笑う颯斗。


「え?」


「貸し!!!
いつか返せよ
それと横田さんに謝ったのか?」


「まだです」


「謝っておけ!
お前に疑われたとか言ってたぞ?
他所の課の人間がわざわざ
やり変えたり無駄なことしないだろ」


「ですけど。。。」


「認めたら?
どうせ寝ぼけてて山本・松本
間違えたんだろ?
山と松をな」


「違うし!!!」


そこは訂正させて!
私じゃない。


「まぁ何とか丸く治ったんだから
もうこっちも深く追求しない
今後は気を付けろ!2度目はないぞ」


颯斗は私を疑ってる
私のミスだと。。。







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