復縁する可能性ゼロ%


「マジでないわ!」
呟くあたしに京田さんが
「何か?」と尋ねた。


「今トイレに行ったらね
誰が誰の話しているのか分かんないけど
悪口の嵐だったんですー」


「上司の悪口?」


「それじゃないと思います
合コンがどーの
引き立て役がどーのって」


「誰だったの?」


「なんかその人たちと顔を合わせるのも
気まずいから黙って耐えて
その人たちがトイレに入った隙に
逃げ出すように帰ってきました」


「バンっ!って出ればよかったのに」


「今思うとその人たちを
見ておけばよかったと後悔してます
あはは」


「女って怖いねぇ」


「つくづく思いました
あたしも一応女ですけどあはは
でも友人にそう思われてたら?って
考えると嫌ですね」


「女って結構
ねちっこいじゃん
どっちかと言うと坂倉は
さっぱり系じゃない?」


「ですかね?」


「なんとかなるさぁーっ的な?」


そうでも無いんだけどな。。。


今でもこの前の大事件
あたしに取っての大事件
勝手に発注先を変えられてたこと
犯人探しを諦めてはいない。


私の罪を晴らしたいとは思ってるから。


「でもさ
それって誰かは特定できるんじゃ無い?」


「え?犯人ですか?」


「犯人?」


「あ。。。」


私の頭の中の考え事と
京田さんの考え事は違ってる。


京田さんはトイレ事件
私は差し替え事件。


「今日合コン行く!って言う話を
後で聞いたらその中のメンバーの
話だろ?」


「ですねっ!
真相がわかるのもなんだか怖い
そう言う目で見ちゃいますもの」


「確かに」
とクスクス笑いながら話した。


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