復縁する可能性ゼロ%
「課長がなんて?」
と口パクで言うみのりさん。
「合コンに行くと本気で思ってます」
と受話器の部分を押さえ口パクで返すと
「貸して」と私の携帯を取り上げた。
「課長お疲れ様でーす」
それに対しての颯斗の声は聞こえない。
「そうなんですよ
今お粧し中で」
はぁ?お粧しって?
何の話ししてるの?
「やっぱり綺麗にしておかないとね」
どう言うこと?
「そりゃ女ですもの」
何を話してるの?
たまらなく私は携帯を奪い返した。
「何の話してたの?」
「意気込んでるところ
本当に申し訳ないんだけど
今どこ?」
意気込んでる?
何が?
「隣のコーヒーショップ」
「はぁ?」
はぁ?と言われても。。。
みのりさんはクスクスと笑っている。
「今からそこ行くから」
「なんで?」
「なんでって須藤専務に誘われたから」
また???
「急に言われても困るんですけど」
みのりさんも居ることだし
なんで説明するわけ?
それでなくても
昔のことを聞いてきてるのに。。。
「あの人はいつも急だから」
「困るっ!」
「お医者様との合コンの方が大事か?」
「違うし!!!」
「じゃあ行くわ」
いつも自分勝手な颯斗
そういうと勝手に電話を切る。
「超うざい!」
心で思ってたはずなのに
言葉に出たようだ。
みのりさんは「なにごと?」と
興味津々に聞いてくる。
「迎えにくるって」
「なんで?課長が?」
「話せば長くなるので
今度ゆっくり話しますけど
須藤専務と食事に誘われて」
「専務と?よくわからないなぁ」
「同級生ってことから
ちょっとあって」
「ふーんわかんないわ
今度話してよ」
次はちゃんと全部話そう
尊敬する先輩には隠し事はできない。