復縁する可能性ゼロ%


「ごめんね石本さん」
超スマイルの颯斗。


みのりさんにはそんなスマイル通用しません
イケメンの彼氏さんが居るから。


「どうぞどうぞ
お持ち帰りしてください」


「冗談はやめて!
坂倉をお持ち帰りとか
こっちも選ぶ権利あるんで」


「あはは」


みのりさんは大爆笑
私は「こっちもよー」と怒る。


みのりさんと別れ
颯斗の車の駐車場へと歩いた。


颯斗は私の顔をじっと見て
クスッと笑う。


「何か付いてる?」


「いや!
全然お粧ししてねーじゃん
そんなんじゃ
良い男は寄り付かないぞ」


「そんな心配までしてくれて
ありがとう
あたしは素のままありのままの自分で
それでもいいって言う人と
付き合いたいから」


「へぇ」


「自分じゃない自分を装うのって
いつか限度が来るんだよ」


「なんかリアル!
そんな経験あるわけ?」


「さぁ?ノーコメント」


ある!ひとつ前の恋愛
5つも年上の人だったから
幼稚に見られたくなくて
背伸びして化粧も濃く・・・
それが次第にしんどくなって
疲れちゃった。


ノーコメントと答えた私に
颯斗は「経験者だな」と
馬鹿にしたように笑った。


「あれ?今日は会社の周りを
2人で歩いても気にしないんだな」


あ。。。横田さんやその取り巻きに
見られると何を言われるかわからないから
避けていたが今日は大丈夫!
先に合コンへ行く!と意気込んで
お帰りになられてるから。


「今日はね!特別
特別大サービス!」
と笑う私に「アホか!」と
頭をコツンと叩く仕草の颯斗。


その仕草になんだか
キュンとなる私。





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