復縁する可能性ゼロ%
次の日
私は卒アルを会社に持っていった。
「みのりさん持ってきましたよ」
休憩時間にみのりさんに見せた。
「坂倉って可愛いかったんだねぇ」
「ありがとうございますっ!」
「課長はどれ?」
「同じクラスに居ますよ」
「あっ!!!見つけた!
課長も可愛い
ねぇねぇ京田さん来て来て」
みのりさんが京田さんを呼んで
3人で卒アルを見ながら
座談会再開。
そこへまた現れたのが颯斗。
「課長!課長!
昔の課長って可愛い!」
みのりさんが課長に卒アルを指さした。
「何を持って来てるんだよ」
と卒アルを見た瞬間
嫌な顔をした颯斗。
「坂倉と同じクラスだったんですね」
「初めに言ってたよね?
坂倉と中学時代一緒だったって」
不機嫌な顔のまま。
それでもみのりさんは
「部活は何だった?」
容赦なく聞く。
「サッカー」
「ねぇ!坂倉って可愛いんだけど
モテてた?」
そんなこと聞かなくていいから!
「さぁ?」
そう答えるか。。。
「彼氏いたのかな?」
「さぁ?」
さぁ?しか言わない颯斗。
驚くだろうな
「付き合ってたよ あたしたち」って
この場で言ったら。。。
さぁ?の他に言ったのは
「もう見るのやめたら?」だった。
その言葉を無視して
「ここにも坂倉写ってる!」
ページをめくり始める京田さん。
クラスの学習風景写真だ。
あたしに涼子に鮎美
颯斗に健太郎に和人
6人がVサインをしている一枚が載ってる。
「懐かしい」思わず発するあたしに
「まさか数年後にこうして
一緒に働くとか思ってた?」と
みのりさんが聞く。
「それは考えてなかったな」
と答えると
「全く思いもしなかったわ」と颯斗も。
「もういいからやめろ」と
次々めくろうとする卒アルを
取り上げた。
「こんなもん持ってくんな」と
不機嫌なのは続く。
「いいじゃないですぁ」
「石本さんの貴重な休憩時間が
こんなもの見てたら無くなっちゃうよ」
そこはなぜかスマイル。