復縁する可能性ゼロ%


颯斗は卒アルは没取したまま
出て行った。


すぐに颯斗を追いかけて
「返して!」と奪い返そうとすると
「ちょっと来い!」と
誰もいない場所へと連れて行かれ
「バン!」と壁へと追いやられた。


「なに?」


「何?じゃないだろ!
こんなもん持ってくんな」


「別にいいでしょ?
昔の写真くらい」


「よくない!」


「なんで!!!」


「お前忘れてるのか?」


「はぁ?」


「その様子は忘れてるな
オレの居ない時に持ってこなくて
良かったよ
今みたいにストップかけないと
大事になってるわ」
と呆れたように私に言った。


「何言ってるのかさっぱりわかんない」


「逆に聞くけど
覚えてないのか?」


「なんのこと?」


「ハハハやっぱりな
その程度のことだよお前は!」


「何のことよ!
はっきり言いなさいよ」


「もういい!2度と持ってくんな」
と私の胸にドンっとアルバムを押し寄せた。


「そんなに怒ること?
別にいいじゃん」


「本当に覚えてないんだな」


「だから!はっきり言ってよ!」


「最後見てみろ」


最後?最後?
みんなの寄せ書きのこと?


あ。。。。。


「思い出したか?
それをあの人たちが見てみろ
今頃大騒動だよ
それでなくてもそれ系の話は
みんな好きなんだから」


「あ。。。」


「それ黒のマジックで
塗りつぶせ
なんならオレが今から消そうか?
当時のお子ちゃまな発言
バカなことを書いたもんだよなぁ
後悔しかないわ」


後悔。。。私とのことは後悔。。。


ーーー日菜子大好き
一生愛し続ける!覚悟しろ!
 颯斗よりーーー


嬉しくて嬉しくて泣いたっけ。


それを忘れてる私も大馬鹿もの
別れた時点で「一生愛する?あほか!」
と文句を言いながら
消そうと思った
思ったけれど決断できなくて。。。



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