過ぎ去りし王国
「私、全力であんたをサポートする!」

フィオナがクララの手をそっと握る。「僕だって!」とチャーリーもクララに笑いかけた。

「……俺も協力するよ?」

オスカーもクララに言った。クララの胸は熱くなる。

そろそろ授業に戻ろうか、とみんなで話していた時のことだった。

グラグラ、と大きく地面が揺れる。地震が起きたのだ。しかも、かなり大きい。

クララの胸が恐怖で支配される。胸が締め付けられるような感覚がした。

「クララ?クララ!」

荒い息になったクララを、フィオナは必死でクララの呼吸を戻そうとする。

「僕、先生を呼んでくる!」

顔を真っ青にしてチャーリーが保健室を飛び出した。
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