拝啓 元カレ上司サマ

優希は優希で、煌太に気を使い過ぎて、それまでどう付き合っていたのか思い出せずに妙な雰囲気を醸している。

あれだけ二人は、愛してるだの好きだの伝え合っていたのに、数日でここまで関係が拗れるとは思ってもみなかった。

いっそのこと煌太と話し合うべきか、はたまた、このまま知らぬふりをして、浮き沈みのない日々を送ろうと努力するべきか。

しかし、今もし何かしらの動きをして、実は煌太が何も覚えてなかったとしたらどうだろう。

もしかしたら、寝た子を起こすことにでもなりはしないか。

どちらにしても、優希には地獄のような日々が待っているようにしか思えなかった。



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