拝啓 元カレ上司サマ
「嗚呼、今日も麗香が一番綺麗だったな」
「やっぱり、宗也さんが好きだなあ」
お互いにこっそり思っていたが、目が合うと指を絡ませるように手を繋いで、夜の闇へと消えていった。
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二次会へ行った面々は、派手に酔い潰れる者もなく、和気あいあいとカラオケに興じている。
ただ1人だけ他の者よりも目が血走って、彼氏を絶対ゲットしてみせると息巻いていた、あのバリキャリの先輩は、どうやら今回もめぼしい結果が得られなかったようだが…。
受付嬢清乃に酔った勢いで言わせてみれば、
「先輩は可愛いげがないんですよ。賢いのは分かりますけど、性格は直ぐには変えられませんけどね、もっとこう、化粧とか服装とか変えたらどうですか?」
その日以降、清乃はバリキャリ女子の専属講師となって、二人一組で合コンの女王と呼ばれるまでになったのだった…。