拝啓 元カレ上司サマ
新婦だけに許される純白の白いウェディングドレスを着た麗香は、神々しい程に光輝いて、職場の後輩清乃が、
「眩しすぎる」
と呟いた程だ。
隣を歩く宗也だってなかなかどうして、淡いグレー色の衣装が似合うイケメンなのだが、その彼を虜にする麗香はとびきり美しい。
そして、幼少の頃より育ててきた育ての親である父親と母親は、感激もひとしおといった感じで、ハンカチで涙を拭っている。
その姿が目に入った麗香は、グスングスンと泣きながら歩く。
これまでの両親に対する感謝の気持ちで、胸がいっぱいになったのだ。