拝啓 元カレ上司サマ

「ちょっと今日は女子大の友達と会って来るね!ちょっと遅くなるけど…」

ある秋の土曜日の昼前のこと、ここ最近では珍しく優希がめかし込んで出掛けた。

職場でも自宅でも始終一緒の二人の関係に、少々息が詰まり始めていた煌太は、優希が外出してくれて内心ではほっとしているのだ。

そして、家事も済ませ何もすることのない煌太は昼寝をした後に、夕飯を作るのも面倒だからと、外で食べることを思い付いた。

「何か良いな。一人で好きなこと出来るなんて、久しぶりだなぁ」







< 234 / 496 >

この作品をシェア

pagetop