拝啓 元カレ上司サマ
結婚してからの二人は、前にも増してラブラブになっていた。
麗香にとってあらゆる面においてこの二人目の人が、人生最良の男性(ヒト)であると何時も思っている。
煌太との悲しい決別以来、身も心も弱りきっていたのだけれど、心の底からの笑顔を引き出してくれたのも、惜しみない愛で包み込んでくれたのも、宗也であった。
そんな宗也は、仕事で多忙なのにも拘わらず定時で帰宅することが多いし、週末にはやれ映画だやれ買い物だと麗香を連れ出して、仕事以外の全てを愛妻のために費やしていると言っても過言ではない。