拝啓 元カレ上司サマ

決断


煌太は決めた。

優希を自分から解放することを。

探偵の調査報告書を読み終えて、彼はやっぱりそうかと天を仰ぐ。

嘘であって欲しいと願ってはいたけれども、9割9分クロであろうとも思っていた。

何だかやるせなくなって、目尻に涙が滲む。

優希が浮気していたことが悲しくて泣いているのではない。

妻に何もしてやれなかった己が情けなくて、涙しているのだ。

消えてしまいたいと思うくらいに…。






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