拝啓 元カレ上司サマ

煌太はこの東北の地で何年も踏ん張った。

営業のえの字も知らなかったこの男は、凍てつく冬の寒さにも、成績が伸び悩んでも、歯を食い縛って耐え抜いたのだ。

そしていつしか、西の地方の営業所所長に抜擢されることとなった。

自分は秘書の才能しかないと思い込んで来たけれど、食わず嫌いはイケナイなと、フッと笑顔を浮かべる。








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