拝啓 元カレ上司サマ
残された時間
遊園地で目一杯遊んだその夜、子供達は直ぐに眠ってしまった。
宗也も確実にヘトヘトになっているはずなのだが、キングサイズのベッドで子供達を中央部分に、そしてパパとママは適当に端っこで抱き締め合っている。
麗香は宗也の体調が気になって、大丈夫かと尋ねても、
「心配いらないよ。何だか、このまま病気が吹き飛んで行きそうだ…ハハハ」
そんな風に冗談めかして話す夫の胸に耳を当てて、ドクンドクンと心臓の鼓動を感じてほっとする。
宗也は、長いこと無言のままで麗香の頭を撫でている。