拝啓 元カレ上司サマ

煌太は少しだけ興奮状態にあった。

偶然とは言え、マンションのオーナーが、かつて最も愛し、今現在でも恋心を抱いている女性の叔父さんで、自分はその叔父さんの所有する住人なのだ。

葬儀場に向かうのには些か不似合いな感情ではあるけれど、麗香との深いご縁を感じてしまうのも無理はない。

何とか少しでも麗香の顔を眺めたいと、急いで会場に向かった。









< 359 / 496 >

この作品をシェア

pagetop