拝啓 元カレ上司サマ

「やっぱ、そうだよな…」

葬儀会場に入って直ぐに、項垂れて涙ぐむ麗香の予想通りの痛々しい姿が目に入ってきて、煌太はグッと胸が詰まる。

彼女は一人の幼子を抱き抱え、左右に男の子を座らせていた。

親族席にはオーナーの顔があり、煌太は目が合って会釈する。

本当にオーナーの姪っ子だったんだなと考えてながら、漸く始まった式を見守った。






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