拝啓 元カレ上司サマ

本当に若かりし頃の自分が情けなくて、嫌になる。

今なら、浮気疑惑などで不安にさせることは絶対にないと断言出来る。

嗚呼、情けなやと、煌太はすまなかったと言うことしか出来なかった。

それから、記憶喪失の件は、これはもう神様の与え給うた試練としか言い様がない。

“悲劇”と思われるその出来事は、二人だけでなく周りをも巻き込んで、皆の心に棘を刺してしまっていたのだ。




< 425 / 496 >

この作品をシェア

pagetop