拝啓 元カレ上司サマ

「麗香、おはよう」

何と清々しい笑顔で朝の挨拶をする人だろうと、麗香は目を奪われる。

しかし、彼女が言いたいのは全く別なことであって、少しだけむくれて煌太に言った。

「どうしてここで寝ているの?」

確か色々互いの身の上話をしていたはずなのに…と、不思議に思っていると、煌太が悪びれもせず話す。

「昨夜は寒くてさ、お前は知らないうちに眠っているし、こっちもウトウトしちゃってさ」

それで麗香のベッドの中へと潜り込んで、寝入っていたと言うのだ。




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