拝啓 元カレ上司サマ

顔を真っ赤にして俯く麗香に、煌太が吹き出した。

「フフッ。お前は可愛いな。さあ、お粥炊いてあるんだ。食べよう」

仮にも元カレで、オマケに現在進行形で言い寄られている男性に、腹の鳴る音を聞かれてしまって、麗香は穴があったら入りたいくらいには恥ずかしかったのだ。

それで、少しプーッと膨れていると、煌太が麗香の手をガシッと掴んで、さあ起きるぞと、ダイニングまで引っ張って行く。

直ぐに温め直すからなと、麗香を座らせて、キッチンに消えていった。





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