拝啓 元カレ上司サマ
親子は客ではなくて身内であるので、お手伝いさんにこの家の20畳程のリビングに案内され、皆でお行儀良くソファに座っていた。
子供達は祖父母に会うのは嬉しいけれど、久々のご対面で少々緊張しているようで、長男次男は無言で出されたジュースをちびちび飲んでいる。
長女も母親の膝にちょこんと座り、兄達の緊張が伝わったのか、祖父母がやって来るまで一言も話さないと決めたようだ。
そして暫くして、ギイーとドアが開いた。
「まあまあ、皆、いらっしゃい」