拝啓 元カレ上司サマ
きっと、二人の男の子達は、いずれ田上の家と会社を守り立ててくれるだろう。
薫子だって、もしかしたら、田上の家に帰りたいと言うかも知れない。
麗香は、宗也の忘れ形見を見守りながら、煌太と歩み出した自分自身の人生を、悔いないようにするつもりだ。
煌太も然り。
5人の子供達が、各々の人生を全うできるよう、見守っていく。
そして、別れていた時間を惜しむように、全力で妻である麗香とこれからを生きていこうと決めたのだ。
この先、どんなことがあるかなんて誰にも分からないが、麗香と煌太と皆が居れば、何も怖くはない。
人生色々、人それぞれ違うけれども、決して人の道を外れたりせずに、慎ましく生きていけたらと思う麗香と煌太であった。
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