拝啓 元カレ上司サマ

「麗香ちゃん、どうなの?あなたを庇って怪我を負ったくらいにはあなたを愛していたと思うけれど…」

「…」

答えない麗香に代わり、父親がまあまあと言って、話を遮った。

「煌太が目を覚ましたら、明日にでも二人で話すといい。今日は付き添ってくれてありがとう。君も仕事があっただろうに。もう大丈夫だ。会社に戻りなさい。後で、部長さん達も来られるようだから」

麗香は深々とお辞儀をして、病室を後にした。


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