1度だけ、殺人が許される世界
「はい、これで授業は終わり。」
今回もバレずに授業は終了。

大学なんて諦めてるし、勉強なんて意味ないって思ってたし。
生きる理由とか、目標とかなくって。いつ事故にあっても、いつ殺されても。
良いと思ってた。


…でも。一輝が生きる活力に、色のなかった私の世界に、鮮やかな色を付けてくれた。
彼が、私を助けてくれた。
大好きだよ…。

「ねぇねぇ、紗世ちゃん」

「はい…?」
                ナナセアイク
声をかけてきたのは、後ろの席の七瀬愛来さん。
高校に入ってから知り合った女の子だ。

「明日って英語あったっけ…?」

「あぁ、明日は…うん、ありますよ。」

「そっかぁ…。ありがとう!」
愛来さんは小さくてかわいい
そんな子が何故私に話しかけて来るのか…。
分からない。
    サイナツアイラ
仲のいい催夏愛良さんとかに聞けばいいのに。
この2人は本当に仲が良くて可愛い。
名前も似ていたから覚えるのが大変だった。
それに陽キャラだから。
私は教室で大人しいキャラを作っている。
だからこそ私は目立ちたくない


一輝に嫌われたくないから。
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