今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -

「で。瑠花ちゃんたちはどこの店に行くの?」


泉くんの声にハッとして前を見た。



「あっ。えっと、クラブって言ってた。たしか、『ビアンカ』って名前の……」

「へえ。じゃあちょうどよかったじゃん。響平もソコに顔出すって、さっき言ってたぜ?」

「っ、ほんと……?」



名前を聞いただけで、自分でも驚くくらい気分が高揚してくる。


もう少し歩けば響平に会えるかもしれない。

まだ建物の影すら見えていないのに鼓動が早まった。



「そうそう。響平ね、最近めちゃくちゃ疲れてるから、瑠花ちゃんがねぎらってあげてよ」

「疲れてる? 響平、今忙しいの……?」

「んー、なんていうか。あいつ、この前“あの人”に呼び出されてたじゃん?」



“あの人”というのが誰だかわからないけど、泉くんが響平を呼びにきたのは覚えてるから、とりあえず頷いて先を促した。



「あれから丸2日、出てこなかったんだよねー。なにやらされてたのか知んないけど、相当こたえてると思うよ?」


どういうこと?と、首を傾げる。


「響平は、なんのために呼び出されたの?」

「うーん……ちょっとお仕置的な? おいたをしないように、丸2日部屋に監禁されてたんだよ」

「えっ、監禁?」

< 105 / 327 >

この作品をシェア

pagetop