今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
「ていうか、響平大丈夫なの? 2日間閉じこめられてたって……」
「ああ。特になんともねぇよ」
「ほんとに? 疲れてるみたいだけど。出歩いて大丈夫? 休まなくていい?」
「過保護かよ。別にもうお前に会えたからいい」
またそんなさらっと……。
ドキドキを誤魔化すように、持ってきたものを差し出した。
「あのね、これ、ネックレス……」
金属部分が、握りしめていたせいで温かくなっていた。
「あー、それ。お前が持ってろよ」
差し出されたものを受け取らず、響平はのんびりとした口調でそんなことを言う。
「私が? 大事なものなんでしょ?」
「そうでも言わねぇとお前、会いに来ないだろ」
「いや……。人のものならちゃんと返すよ?」
「ふうん。まーいいや。持っとけよ、虫よけにもなるから」
食い下がれば受け取ってくれそうだけど、響平が持ってろと言うなら無理に拒む必要もない気がした。
ネックレスを返しに来た、というのは私の中でも口実で
本当は、ただ会いたかっただけなんだと実感する。